ボトックス注射によるしわ治療とは
筋肉が収縮するときは、神経末端から筋肉に向けて神経伝達物質(アセチルコリン)が放出され、筋肉が刺激を受けて動きます。
ボトックスはアセチルコリン放出を抑えることで、筋肉へのシグナルを抑え、収縮力を低下させます。 しわの原因筋にボトックスをほんの少量注射することで筋肉の過緊張がほぐれ、表情しわができにくくなります。適切な量を的確な部分に注射すれば、目的の場所(しわ)だけに効果が現れ、広範囲に筋力が低下することはありません。
目尻のしわや額にできる横じわ、眉間の縦じわといった、いわゆる「表情じわ」にはボトックスが非常に効果的です。ボトックスは今あるしわを解消するだけでなく、しわが深くなるのを予防します。
ボトックス注射について よくある質問
すぐに治療を受けることはできますか?
まずはボトックス注射のカウンセリングをご予約下さい。カウンセリングで医師がボトックス注射の適応かどうかを判断してから、治療のご予約をお取りします。治療当日は、シールタイプまたはクリームタイプの局所麻酔剤で30~60分程度前処置をしてから注射します。注射は5分以内に終了します。
ボトックス注射の痛みはありますか?
数箇所に注射しますから、ある程度の痛みはあります。当院ではなるべく痛みを抑えるため、局所麻酔も併用し、極細の針で注射します。痛みに弱い方にも安心して治療をお受け頂けます。
ボトックス注射の効果はどれくらい持続しますか?
注射後1~10日で効果が現れ、その効果は3~6ヶ月ほど続きます。一般的に、2回目以降の治療効果は初回より長く持続すると言われています。これは、しわを作る原因筋が、ボトックスの効いている一定期間あまり動かされないため、少しずつ萎縮して、しわが作られにくくなるためと考えられています。
注入後の回復期間はどれくらいですか?
ダウンタイムはほとんどなく、すぐに通常の日常生活に戻れます。入浴やお化粧も可能です。治療後に、赤みや腫れなどが出る場合もありますが、ほとんどの場合1~2日で改善します。
副作用はありますか?
まれに針が血管に当たって皮下出血(あざのような状態)を起こすことがあり、この場合は完全に色が消えるまで1~2週間程度かかります。
また、ボトックスは量や注射する場所がとても大切です。量が多過ぎると硬い不自然な表情になりますし、不適切な場所に注射すると、目がつり上がる、眼瞼下垂の症状が出るなど、表情に影響が出ることもあります。
ボトックス注射で、ボツリヌス菌の食中毒と同じことは起こらないのですか?
ボツリヌス菌は食中毒を起こす菌として知られていますが、ボトックスは、ボツリヌス菌そのものを注射する訳ではなく、薄く希釈したボツリヌス毒素を注射します。
食中毒を起こすボツリヌス毒素の量は3万単位程度と大量です。一方、美容治療に使用される量は、2.5~100単位と少量です。 適切に使用する限り、まず中毒の心配はありません。
ボトックス注射でどんなしわでも治療できるのですか?
しわの状態によってはボトックスではなくヒアルロン酸注射など他の方法が良い結果を生む場合もあります。このため、当院ではカウンセリング時に必ず医師が診察し、状態に合った治療法を判断してから、治療のご予約をお取りしております。お手間を取らせて恐縮ですが、よりご満足いただける結果につなげるため、ご理解とご協力をお願いいたします。