晩秋の東京
ちょっと前まで
「真夏か!?」
という暑さの日があったかと思ったら
急に秋めいてきた今日この頃です。
朝晩の肌寒さが定着してくると
クリニックに増えてくるのは
乾燥肌の患者さん。
かさかさしてかゆい
という訴えをこの1,2週間何回聞いたことか。
人の皮膚には、自分自身でバリア機能を構築する力が備わっています。
ところが、このバリア とってもデリケート。
洗浄成分の強いボディソープを使い
ナイロンタオルでゴシゴシした日には
あっという間に破壊されてしまいます。
もちろん、破壊されても、けなげな皮膚は
せっせとバリアを再建するべく頑張るわけですが
毎日毎日毎日毎日破壊行動を繰り返されたら
そりゃ間に合いません。
特に、かさかさしやすい腕や脚となると
外気にさらされ、乾燥しやすい。
しかも秋冬シーズンは冷えやすい。
つまり、血流も悪くなるので、皮膚表面にまで十分な栄養が行き渡らず
バリア機能の再建もはかどりません。
そもそも
お肌の汚れの9割以上は
40~42℃のお湯で落ちる
とも言われているのです。
寒くなり
たいして汗もかかず
ターンオーバーも低下気味なのに
ただでさえカサカサしているお肌を
なんで一生懸命洗剤まで使って洗わなアカンの
って話ですよ。
でもね
基本、非常にキレイ好きな傾向の強い日本人。
それまで毎日ボディソープや石鹸で
全身くまなくせっせと洗っていた人に
それ、使わんでよろしい
と言ったところでギャップありすぎなわけです。
そこで役立つキーワードが
ワキマタアシだけ洗っとこ
「体を洗う」目的の一つは
「臭いが出ないようにするため」ですよね。
でも、腕に鼻を近づけてクンクン嗅いでみたところで
大して臭ったりはしなくないですか?
体の中で臭いが出やすい場所って、結構限られているんですよ。
それが、脇と、股と、足。
ここだけはボディソープや石鹸で丁寧に洗って
ほかは、むしろササっと洗うにとどめれば
カサカサ対策も臭い対策もできて一石二鳥。
時短にもなって一石三鳥です。
なのでこの時季、クリニックにおける私は
ワキマタアシ
ワキマタアシ
ワキマタアシ
と、飽かず繰り返すのです。
世界の中心で
ワキマタアシ
と叫ぶことも恥ずかしくない
かもしれない。
そんな今日この頃です。
アリヴェデルチ